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〇「おもコラどんどん」とは?

人にはそれぞれに良さ(または違い)があるから楽しいという価値観に基づき、
「面白いコラボレーションをどんどんしよう!」というコンセプトにより名付けられたワークショップ。

高野桂子と小笠原萌と津村修二の3人で考案したオリジナルプログラムです。

通常は午前から午後まで昼休憩を挟んだ6時間半のプログラムを組んでいます。
午前中は演劇、ダンスの要素が詰まった表現遊びを通して想像力や表現力を養い、
午後からはグループに分かれてオリジナルの遊びを創り、全員で遊びます。

2014年から活動を開始し、大分県日田市内の公民館で小学生対象に計16回開催。


〇メンバー紹介

高野 桂子
劇作家、演出家、女優、ひた演劇祭プロデュ―サー

1988年生まれ。大分県日田市出身。日田三隈高校演劇部で演劇を始める。
九州大谷短大表現学科卒。
聴覚、視覚的な表現を多用し「生きていくやるせなさ」をやさしい言葉で紡ぐことで、
大人の絵本のような作品づくりを得意とする。
各地での演劇ワークショップやダンスなど多角的に活動。
福岡講倫館高校非常勤講師(演劇表現、コミュニケーション技術)
演劇的ユニット"PUYEY"公式サイト

小笠原 萌
ダンサー、ドローイングアーティスト
1990年生まれ。愛媛県出身。幼少期より自然と踊りを愛して育つ。
福岡教育大学院美術教育学科卒。
作品制作の大きなテーマは「個と全体」。
様々な環境において日々身体の中に起こる多様な感覚とその変化を観察し、
「自身と環境」すなわち「個と全体」が調和/交流/循環する様の表現を目指している。

福岡を中心に踊る・描く・整える(ボディメンテナンス)の三本柱で活動中。
Moe Ogasawara -Official artworks website-

津村 修二
ボードゲームクリエイター
1983年生まれ。福岡県福岡市出身。子どもの頃からゲームや遊びを考案。
小学6年生の頃に作った「福岡市大すごろく」は福岡市博物館に展示されている。
砂時計を使った石取りゲーム「Amen」や協力型ゲーム「さくらの大冒険」をゲームデザイン。
ゲーム会、アート展、ワークショップ、大学での講義、講演、コラムの執筆など
ボードゲームの魅力をより多くの方に伝える活動に日々取り組んでいる。
ツムラクリエイション公式サイト




〇「おもコラどんどん」が目指すもの

おもコラどんどんでは他者の考えを受け取り、
自分の考えを伝えることをゲームや表現遊びの中で繰り返し体験します。
その体験の中では、勝っても負けても、成功しても失敗しても、泣いても笑っても怒ってもいいんです。
自分の中で様々な感情をとにかく真剣に体験します。
そして、それを仲間とともに共有して、認め合います。
この活動を通して互いに分かり合おうとする気持ちが育ち、
社会で必要とするコミュニケーション能力の習得につながると考えます。


〇「おもコラどんどん」の可能性

おもコラどんどんはあくまでワークショップですが、
子どもたちが遊びの中で対話や共同作業を繰り返すことにより、
現代社会の様々な場面に必要な能力を引き出す可能性があります。
事前に子どもたちの活動の中で困っていることや、
伸ばしてあげたいことを教えていただければ、
それに合わせてプログラムを変化させて実施します。


〇「おもコラどんどん」で育まれるもの

想像力、創造力、表現力
子ども同士の関係づくり、粘り強さ、チャレンジする力、
判断力、洞察力、集中力、協調性など。




〇活動実績

【第1期】オリジナルすごろく作り

相撲の神様・日田どんのお話を題材にしたオリジナルすごろくを全員で作って遊びます。
子どもたちにまず日田どんの物語を知ってもらうため、自作の紙芝居を読み聞かせ。
すごろく作りではチームに分かれ、力士のコマを作った後、
マスの内容を考えてもらい、ひもでコースにくくりつけます。
すごろくが完成した後は作ったすごろくで遊びます。
コース各所には日田どんの物語に沿った様々なイベントやミニゲームを用意。
すごろく終了後、ゴールした力士のコマでトントン相撲をして決着を付けます。


2014年6月21日 小野公民館
レポートはこちら


↑チラシはメンバーの小笠原 萌が作成。
「和」や「すごろく」をモチーフにしています。
日田どんや童女のイラストがとても可愛い。












【第2期】オリジナル宝探し作り


相撲の神様・日田どんのお話を題材にしたオリジナル宝探しを全員で作って遊びます。
子どもたちにまず日田どんの物語を知ってもらうため、自作の紙芝居を読み聞かせ。
宝探し作りではチームに分かれ、力士のコマを作った後、
その力士のコマがいったん黒い箱の中に閉じ込められます。
チームは2チームでペアとなり、相手チームが箱を開けるための「暗号」(4文字のキーワード)を考え、
そのキーワードを1文字ずつ紙にして館内のどこかに隠しに行きます。
隠し場所には日田どんの物語の絵が貼られていて、それらをメモしておきます。
隠し終えたら、ペアになったチーム同士で集まり、隠した4つの場所のヒントを身体で表現します。
ヒントには「場所ヒント」と「決まり手ヒント」があります。
「場所ヒント」ではメモしておいた日田どんの物語の絵によって隠し場所(部屋)を表現します。
「決まり手ヒント」ではその部屋の中のどこに隠したか、より具体的に表現します。
ヒントをもとに各チームはキーワードを探しに行きます。
わからなかった場合、もう一度ヒントをもらうことができます。
4つのキーワードから「暗号」がわかり、力士を助け出せたチームの順で点数がもらえます。
最後に力士のコマでトントン相撲をし、順位に応じて点数を加算。合計点を競います。


2014年12月13日 朝日公民館
2014年12月14日 大山公民館
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2015年1月10日 前津江公民館
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2015年1月17日 東有田公民館
2015年1月18日 大山公民館
2015年2月11日 中津江公民館
2015年2月14日 上津江公民館
2015年2月15日 天瀬公民館

レポートはこちら






【第3期】オリジナル遊び作り

「だるまさんが転んだ」「鬼ごっこ」「氷鬼」「フルーツバスケット」「しりとり」といった
誰でも知っている伝統的な遊びにアレンジを加え、新しいオリジナルな遊びを作ります。
各チームは「あそびカード」を引き、元になる遊びをランダムに決めます。
その後、「プラスルールカード」を引き、どんな要素を入れるかをこれまたランダムに決めます。
プラスルールには「リズム」「ジャスチャー」「ことば」「時間」「点数」などがあります。
例えば、「しりとり」+「リズム」で「しりとリズム」といった遊びが生まれました。
これはリズムに合わせてしりとりする遊びで、テンポによって難易度が変わるため、かなり難しいです。
このようにして遊びを作り、作った遊びを他のチームと一緒に遊びます。
ルールを整理した上で、他のチームにもわかりやすく伝わるよう説明します。
遊んでみてどうだったかを検証し、改良を加えてから、もう一度遊びます。
これを繰り返し、より面白い遊びを作っていきます。


2016年2月20日 前津江公民館

2016年2月21日 大山公民館
2016年2月27日 羽田多目的交流館
2016年2月28日 上津江公民館
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2017年7月15日 三芳公民館(三芳公民館+若宮公民館合同開催)
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2018年2月17日 大山公民館(大山公民館+朝日公民館合同開催)


2019年1月27日 中津江公民館
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ワークショップ終了後は全員で記念撮影。「おもコラ〜!」「どん!どん!」


〇おもコラどんどんの持つ力


果たして遊びを作るなんて難しいことが出来るのだろうか。

そうした心配をよそに日田の子どもたちは伸びやかな発想で
みんなで知恵を出し合って見事に新しい遊びを作っていました。
どれもアイデアがいっぱいで驚きました。これは凄いことです。


新しい遊びを生みだすって、本当に大変なことなんです。
私もオリジナルボードゲーム「Amen」のルールを考案するまでとても苦労しました。
それは「Amen」に限ったことではなく、これまでのゲーム作りだって同じ。
その過程には試行錯誤があって、苦労なしに出来ることなんてありませんでした。


しかし、そんな苦労をしてまでなぜやるかと言えば、
純粋にゲームが好きで、ゲームを作ることが好きで、
そして自分の作ったゲームで楽しそうに遊んでいる人を見るのが好きだからです。
遊んでいる人の笑顔はそれまでの苦労を一瞬で吹き飛ばしてくれます。
今度はこんなゲームを作ろう、もっと面白いゲームを作ろう、
そんな前向きなエネルギーを私に与えてくれます。
この感覚は子どもの頃から何一つ変わっていません。


子ども達にはこの生みの苦しみと、そうやって自分が苦労して作ったものを
人に楽しんでもらうことの喜びを感じてもらえたらと思います。
人に楽しんでもらうって、すごく想像力が必要なこと。
どうしたら人が楽しい気持ちになるか考えることは、
他人に対するまなざしの深さであるし、
そういうことが想像出来るようなきっかけになればと思います。


それから、作った遊びがつまらなかったとしても、
ちょっと視点を変えたり工夫したりすれば遊びはうんと面白くなります。
それを体験として経験することで、この先に起こる困難や壁にも、
同じようにあきらめず、工夫して乗り越えられるようになってほしいです。

失敗も恐れないでいてほしい。

そして、一人で乗り越えられない時は仲間の知恵を借りることも忘れないでほしい。
自分では考えもしなかった新しいアイデアに活路が見出されることもあります。
それこそがコラボレーションの真髄であり、力です



津村修二










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